アメリカのテナーマン、ジョージ・アダムスとピアノのドン・プーレンが82年にデュオで録音したタイムレス盤。バラエティ豊かな楽曲が並ぶ一作で、フリージャズ的な混沌としたプレイから牧歌的なフルートが楽しめる楽曲まで収録。

確かな個性で活躍したジョージ・コールマンがビリー・ヒギンズらと録音した、1978年のタイムレス盤。ときおりフリーキーなブロウも交えながら、卓越した技術と存在感を発揮しており、凡百のプレイヤーとは一線を画す。

端正なテナーサックスで多くのリスナーを魅了するスコット・ハミルトン。2013年に行なったオランダでのライヴを収録したもので、レイン・デ・グラーフらからなるピアノ・トリオをバックにワンホーンで吹きまくる。

歌心のあるプレイで伴奏者としても人気だったピアニストのスタン・ホープが、70年代にメインストリーム・レーベルに遺したリーダー作。「我が心のジョージア」からジョビンの「波」までをトリオで小粋にプレイした好アルバムだ。

セルビアのトランペット奏者が、オランダのタイムレス・レーベルに吹き込んだリーダー作。ここでのスティーヴ・グットは同胞のダスコ・ゴイコヴィッチや名手クラーク・テリーらとともにビッグバンドとのスウィングを楽しんでいる。

緑色のジャケットが印象的なズート・シムズのベツレヘム盤。デイヴ・マッケンナのピアノ・トリオをバックに、シムズがブロウするワンホーン・カルテットの人気作であり、「ジャイヴ・アット・ファイヴ」をはじめとする選曲も素晴らしい。

ズート・シムズとバッキー・ピザレリの双頭コンボにバディ・リッチを迎えて制作された1974年のアルバム。ジム・ホールの在籍したチコ・ハミルトンのコンボに通じるクールさがあり、室内楽的な小粋な演奏が聴かれる。

セシル・テイラーがジミー・ライオンズとアンドリュー・シリルを従えて行なった、1973年の来日公演を収録。圧倒的な熱量の多さからテイラーの最高傑作に推す声もある名盤で、フリーの神髄を味わうことができる。

1960年代初頭に彗星のごとく登場し、ごく短期間に名作を残した名門レーベル〈タイム〉からの発表作品。ファンキーで明快、豊かな歌心と極上のスウィング感が魅力の、ピアノ・トリオの極めつけの一枚だ。

晩年のベイカーを捉えた1986年録音の〈タイムレス〉盤。滋味たっぷりのヴォーカルと枯れた味わいのトランペットが全篇を貫いており、ベイカー自身もお気に入りだったハロルド・ダンコのピアノも好サポート。

短いキャリアの中でプレスティッジなどに作品を遺したオルガン奏者のチャールズ・カイナードが、1972年に録音したリーダー作。ドラムのポール・ハンフリーらとグルーヴィなアンサンブルを披露しており、メロウな楽曲も秀逸。

1960年代から70年代前半に活躍したオルガン奏者のメインストリーム盤。ビリー・フェンダーのファンキーなギターやテナー奏者を含むコンボでノリの良いソウル・ジャズを展開しており、思わず踊りだしたくなるほどグルーヴィ。

米国生まれながら欧州で活躍した女性ジャズ・シンガーが、88年にマイナー・レーベルに遺したアルバム。ここでのデボラ・ブラウンはホレス・パーランらからなるベテラン・ピアノ・トリオをバックに陽気なヴォーカルを披露している。

知る人ぞ知る米国のジャズ・ピアニストが91年に録音したリーダー・セッション。ビリー・ハートによる洗練されたビートと、それとは対照的なソニー・フォーチュンのアーシーなアルトサックスがハイライトだ。

デヴィッド・ニューマンとマーチェル・アイヴリーという二人のテナーマンがレイン・デ・グラーフらからなるダッチ・トリオをバックに吹きまくった90年の一作。ブルースありバラードありで、それぞれの個性を多角的に味わえる好盤。

テナーからソプラノまで自在にこなすオランダのサックス奏者、トゥーン・ルースの2009年録音作。同国の人気ピアニストであるカレル・ボエリーのほか、元ウェザー・リポートのピーター・アースキンやアレックス・アクーニャも参加。

米・シカゴが生んだピアニスト、ドロシー・ドネガンが86年にスイス・チューリッヒで行なったトリオでのライヴを収めた一枚。強烈なスウィング感、柔らかさと硬さが同居する独特のタッチなど、個性の塊のような演奏が堪能できる。

オランダの豪放テナーマンであるハリー・ヴァーベクが、ロブ・アフルベークのピアノ・トリオをバックに躍動するワンホーン作。ベースとドラムはアメリカ勢で構成されており、70年代の欧州ジャズの奥深さを体現した好アルバム。

70年代マイルス・デイヴィス・バンドのようなエレクトリック・ファンクが聴けるハル・ギャルパーのアルバム。ツイン・ドラムをフィーチャーした粘っこいグルーヴに加え、ブレッカー兄弟が飾るフロント陣も豪華そのもの。

エレピの名手ハル・ギャルパーが、70年代初頭にメインストリーム・レーベルに遺したリーダー作。二人のドラマーが作り出すファンキーなグルーヴ感と、都会的テイストを持つブレッカー兄弟のプレイの融合がみられる。

エリントンとの共演で知られるテナーサックス奏者が、82年にオランダのタイムレス・レーベルに吹き込んだリーダー作。ホレス・パーランらからなるピアノ・トリオを伴い、「サテン・ドール」をはじめとする御大の関連曲をとりあげている。

テナーサックス奏者のハロルド・ランドが、1971年にメインストリーム・レーベルに吹き込んだリーダー作。ヴァイブラフォンのボビー・ハッチャーソンを含むセクステットでライヴ録音のような豪快なブロウを披露している好アルバムだ。

名ジャズ・ピアニストのハンク・ジョーンズが、1977年にフランスのブラック＆ブルー・レーベルに遺したトリオ録音作。縁の下の力持ち的なベーシストのジョージ・デュヴィヴィエらとの演奏は、スリルこそ少ないが極上のスウィンギーさを放つ。

いぶし銀の名ピアニスト、あのグレイト・ジャズ・トリオで爆発的な人気をえたジョーンズが、朋友レッド・ミッチェルと組んだデュオ・アルバム。二人の感性が十分にぶつかり合った好演が聴ける。

女性ヴォーカリストのバーバラ・リーが日本でいうところの古希を迎える直前に録音したアルバム。キース・インガムのピアノを伴ったデュオ形式で録音されたもので、円熟味のある歌唱としっとりとした伴奏が味わい深い一枚。