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鞘師里保、ビルボードライブ横浜でスペシャル・ライヴを開催 過去最多都市を回る全国ツアーの開催も発表

鞘師里保   2025/05/20 19:01掲載
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鞘師里保、ビルボードライブ横浜でスペシャル・ライヴを開催 過去最多都市を回る全国ツアーの開催も発表
 鞘師里保が、5月18日(日)に神奈川県のBillboard Live YOKOHAMAにて〈RIHO SAYASHI Billboard Live 2025〉を開催しました。

 鞘師にとっては3年連続3回目となるBillboard Liveでのスペシャル公演。5月25日(日)にはBillboard Live OSAKAでも同ライヴを開催予定ですが、ここでは横浜公演2ndステージの模様をレポートします。

[ライヴ・レポート]
 Billboard Liveは通常1日2ステージを展開。18時30分スタートの日曜日の2ndステージということもあり、週末の終わりに思い思いの食事やお酒を楽しみながら音楽に酔いしれる大人な時間が流れていた。Billboard Liveは圧倒的なステージの近さも魅力のひとつ。まさに、非日常を味わえる特別な音楽空間となっている。

 そんなBillboard Liveで行われた今回のライブは、Gt 有島コレスケ(arko lemming)、Ba 武宮優馬(7セグメント)、Dr 山下賢(MOP of HEAD)、Key コイチ(MIZUKAMI)というこれまでにも鞘師のサポートを務めてきたミュージシャンを中心としたバンド編成に。オーソドックスなバンド編成でありながらも、ビルボード仕様にリアレンジした楽曲を組み込んだセットリストとなっていた。

 まず、バンドメンバーが登場すると、ステージ上に配置された間接照明が灯り、ピアノの音色が静かに流れ始める。下手からゆっくりと鞘師が登場し、ステージ中央に立つと1曲目は「Winding Road」からスタート。ピアノ伴奏のみで始まったため、とても緊張感のある幕開けに。サビ終わりでギターとベースが加わり、ラストのサビからはドラムも加わってドラマチックに展開すると、2曲目はアコースティックギターのイントロが印象的な「alchemy」へ。昨年夏にリリースされた最新アルバム『Symbolized』からのナンバーだ。さらに、アルバムから「Melt」へと続く。

 この曲のイントロではクラップが沸き起こり、客席の緊張が徐々に解れていくのが感じられた。

 初期の楽曲、しかも、バラードでのスタートとなったが、バラード始まりでも映えるのはBillboard Liveという会場ならでは。ライブの始まりと共に、鞘師のイメージカラーである赤のペンライトが会場を彩っていたのもとても印象的だった。

 最初のMCパートで3回目のBillboard Liveへの意気込みを語り、リアレンジされた楽曲の変化や魅力をじっくり楽しんでほしいと伝えると、次のブロックは「paradise」でスタート。グルーヴ感のあるナンバーということもあり、鞘師も体を揺らしたり、両手を大きく広げて踊ったりしながらパフォーマンスしていく。

 また、この曲はラップも聴きどころのひとつ。ラップパートがばっちり決まると、サビでは手を左右に振って会場との一体感も生まれていく。続いては、昼公演とは異なるセトリとなった「Melancholic Blvd.」。久しくライブで歌っていなかったので、今回のバンド演奏で是非歌いたかったという1曲だ。それまでステージ中央で歌っていた鞘師が、上手側から下手側まで移動しながら楽しそうに歌唱する姿にファンも熱い視線を送っていた。

 次のMCパートでは、先日行われた中国での上海公演を振り返りつつ、ライブ後に1人で台北旅行をしてきたというエピソードを語り、ファンを驚かせた。クールなパフォーマンスとは裏腹に、MCで垣間見られるふわっとしたトーク、素の表情や姿もファンにとってはライブの楽しみのひとつになっているようだ。距離感の近さもあり、ファンとの会話のキャッチボールが何度も繰り広げられていたのも印象的だった。

 続いて、ステージ中央にマイクスタンドがセットされると、今回の楽曲の中でも特に大幅にリアレンジしたという「WE THE ONES」へ。Michael Kanekoにより、オリジナルのエモーショナルさはそのままに、生楽器でソリッドかつダイナミックにリアレンジされていた。照明もステージと客席を煽るように照らして盛り上げていく。そして、アウトロのドラムのリズムのまま、次の曲「Hi(gh) Life」へ。

 こうした曲繋ぎのアレンジもライブならでは。アルバム『Symbolized』収録の2曲を新たなアレンジで披露すると、会場からは大きな拍手と歓声が上がった。中には、思わず「かっこいい!」と声を上げたファンの姿も。

 一気に熱量が高まったところで鞘師が羽織っていた上着を脱ぐと、ビルボードライブ恒例のカバー曲へ。今回は鞘師自身が特に影響を受けた2000年代のR&Bの中から、母親と一緒に車で聴いていたという思い出の1曲、ブリトニー・スピアーズの「Oops!...I Did It Again」のカバーを披露。ソウルフルな歌声と全身を使った表現力で魅了し、歌い出しや曲中のブレイク部分でピンスポットの照明が当たる演出も相まって、ファンを釘付けにした。

 そして、ラストは「ビルボードライブをスタジアムにするくらい盛り上げて終わりたい」と語り、松隈ケンタが手がけた人気曲「DARKSIDE」へ。激しいバンドサウンドに乗せて、鞘師もステージを所狭しと動きながらシャウトするようにパフォーマンス。歌い終わると、この日一番の歓声と拍手が送られた。

 鞘師とバンドメンバーがステージを去ると、すぐさまアンコールが沸き起こる。

 アンコールで披露された最後の1曲は「Find Me Out」。4つ打ちのリズムで始まり、聴く者の気持ちを高めながら展開すると、サビではミラーボールの光が降り注ぐ圧倒的な多幸感を演出して、Billboard Live 横浜公演はフィナーレを迎えた。

 3年連続3回目ということもあり、改めてBillboard Live公演が鞘師にとってもファンにとっても、年に一度の特別で大切なライブとなっていることが感じられたのではないだろうか。今月末の大阪公演を経て、7月からは全国ツアーがスタートする。今年は特に精力的なライブ活動を行っている鞘師里保。この日のライブ中にも「今年はたくさんライブができて嬉しい」と何度も語っていたように、鞘師自身もその喜びを噛み締めているようだった。2025年は、鞘師がソロシンガーとしてさらなる進化と成長を遂げる1年になることだろう。過去最多都市を回るこの夏の全国ツアーで、是非とも今の鞘師里保のライブの魅力を体感してみてほしい。


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文: ATSUSHI OINUMA
Photo: Masanori Naruse


RIHO SAYASHI Billboard Live 2025
rihosayashi.jp/schedule/schedule-2087
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