Ovallが、最新EP『Silent Storm』を6月4日(水)に配信リリースします。
2024年以降、LIQUIDROOM単独公演ソールドアウト、MUSIC AWARDS JAPANノミネート、NHK『今君電話』のテーマ曲や、大阪万博のオープニング・セレモニー楽曲のアレンジなど、数多くの現場で音を鳴らし続けてきたOvall。さらに〈FUJI ROCK FESTIVAL'25〉、〈GREENROOM FESTIVAL〉、〈JOIN ALIVE〉など全国のフェスへの出演も控えている中、より“深く”音楽と向き合ったEPが完成しています。
本作は、メンバー各自が持ち寄った楽曲をベースに、それぞれの個性がぶつかり合い、共鳴しながら調和していく中で、新たなOvallの音像を模索した意欲作。ジャズ、ヒップ・ホップ、AOR、そしてモダン・ポップスまで数え切れないほどのジャンルのエッセンスを詰め込みながらも、単なるミクスチャーにとどまらず、Ovallならではのオリジナリティを昇華させたサウンドが広がります。
オーディオ・ブランド“FOSTEX”とのタイアップ・ソングとして話題を呼んだ、キレのあるグルーヴと高揚感が交差するダンサブルな先行シングル「Brainstorm」。洗練されたローズの音色とエッジの効いたビートが絡み合い、都市の夜を想起させる知的なサウンド・スケープを展開する「99」。「Velvet Dusk」では、ローファイ・ビートから静かに幕を開け、冷めた熱を宿すエレキの旋律が切なさを引き立てながら、心の奥にじわりと染み込んできます。
そして、多彩な楽曲が並ぶ中、ひときわ輝きを放つハイライト・トラックはタイ・バンコクの新鋭バンド、KIKIとのコラボ「Bloom feat. KIKI」。Ovallらしい洗練されたプロダクションとKIKIのフレッシュな感性が自然に重なり合い心地よい化学反応を生み出しています。
長年にわたり追求してきた“演奏とプロダクションの高度なバランス”を保ちつつ、今作ではより自由で開かれた音のアプローチにも挑戦。アジア、そしてグローバルな視点からも注目すべき、Ovallの現在地を刻む作品が誕生しています。
ジャンルやテンポを自在に行き来しながらも、すべての楽曲に共通するのは“聴くたびに発見がある”という体験。音楽の深みに触れたい人にこそ届けたい、唯一無二の1枚。そのサウンドは、深い静寂の中をふいに吹き抜ける風のように心の奥へと忍び込み、やがて嵐のように感情を揺さぶることでしょう。
[コメント]前作に続き、曲ごとにメンバーが作り切るスタイル。バンドの生演奏が入り込んだミックス感はずっとOvallがやってきたことですが、今作は3人のカラーが強く出ている作品群になったと思います。
作曲から打ち込み、編集などは各自が作り込む一方で楽器の演奏はメンバーが行なっているので、バンドの一体感が入り込んでいて、バランスよくOvallのサウンドに仕上がっています。前作リリース後に日本、海外と多くのライブに出演し一旦やり切った気分でしたが、そこで終わらないのがOvall。次なる一歩へ向けて制作やライブについて想いを巡らせ、熱いうちに作品群を作りました!――Shingo Suzuki各曲とも今までのOvallを踏襲しつつ2025年のOvallとして新たにアップデートできたのが良かったと思います。
あとKIKIとのコラボができたのが嬉しかったですね。この曲に関しては今までにないOvallとポップさを共存させたかったので、彼らのおかげで成し得た曲だと思います。――mabanua今回もメンバーそれぞれの場所でのレコーディングだったので、デモの方向性を大事にした上で自分なりの解釈で曲の世界観を広げていけるように意識しました。
Ovallとしての軸はしっかり持ちつつも新しいアイデアを自由に取り込んでいく空気がバンド内にあるのかなと思います。
ギター的には良い意味で奇をてらわない演奏や音作りが最近のテーマです。
ワウやコーラス、ディストーションなどの従来からあるOvallのサウンドをストレートに出しながら新鮮な印象を与えられるように試行錯誤しました。
今までのものと新しいものをブレンドしながら新章に相応しい4曲になっていると思います!――関口シンゴ