フランスの
トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団音楽監督(2008年〜)、ベルリン・ドイツ交響楽団首席指揮者(2012年〜)、
モスクワ・ボリショイ歌劇場音楽監督(2014年〜)のポストを兼任し、同世代の指揮者のなかでもっとも熱い注目を浴びている
トゥガン・ソヒエフ(Tugan Sokhiev)。
ウィーン・フィル、
ベルリン・フィル、
ロイヤル・コンセルトヘボウ管、
N響など世界中の一流オーケストラに客演を続け、現代の若手指揮者の中でも屈指の存在となっています。そんなソヒエフが、2016年のプロコフィエフ生誕125周年を目指してベルリン・ドイツ響と開始するプロコフィエフの交響曲全集録音の先駆け
『プロコフィエフ:オラトリオ《イワン雷帝》』(SICC-30189 2,600円 + 税)が1月21日(水)に発売されます。
1977年、北オセチアのウラジカフカスに生まれたソヒエフ。ムーシン、テミルカーノフらに師事し、マリインスキー劇場をはじめ世界各地のオペラハウスでも数多く指揮しています。2013年11月、N響への客演でのロシア・プロも絶賛されたばかりです。トゥールーズ・キャピトル国立管とのロシア音楽の録音はナイーヴ・レーベルから発売されていますが、ベルリン・ドイツ響との録音は本作が初となります。
『イワン雷帝』は、ソ連の映画監督
セルゲイ・エイゼンシュテイン制作の同名の大作映画のために作曲された作品。映画自体はスターリンを暗に批判していたため上映禁止となり、結局は完成されませんでした。しかしプロコフィエフの死後、映画のサントラを指揮したアブラム・スタセーヴィチによって、プロコフィエフが作曲した音楽からオラトリオとして編纂され1968年に初演。その後マイケル・ランカスターによる再構成版も制作されていますが、ここで演奏されているのはスタセーヴィチによるオラトリオ版です。
本アルバムは、ソヒエフのベルリン・ドイツ響音楽監督就任シーズンの大きなハイライトとなった公演でのライヴ・レコーディングで、血わき肉躍る迫力に満ちた演奏は作品の魅力を見事に引き出しています。
オルガ・ボロディナ(Olga Borodina)、
イルダール・アブドラザコフ(Ildar Abdrazakov)という強力な独唱者、美しくかつ躍動感に満ちた合唱パートを担うベルリン放送合唱団ほかの見事な歌唱も聴きものです。
本アルバムは、2015年2月〜3月にかけてのトゥールーズ・キャピトル管弦楽団との日本公演に合わせての来日を記念してのリリース。ベルリン・ドイツ響とも10月〜11月にかけて再度来日することが決まっており、彼の途方もない実力がいよいよ大きく実感される2015年となりそうです。